2010年2月25日木曜日

解析ソフト開発(歪み補正)



今、解析ソフトの開発に取り組んでいます。

データファイルを読み出すコードをCで書いていたのですが、2次元データを読み込むところで検出器の個性である「画像歪み」が気になったのでそちらから片付けることにしました。

上の図はその画像歪みの補正過程で、元のデータ(左)は端の方で歪みが出ている上に、等間隔であるはずのスポットに粗密が現れています(直線性の悪化)。
このスポットサイズは実空間でどれだけの間隔であるかが分かっているので、そのデータを元に検出器座標(x,y)における実空間座標(X,Y)の等高線を最小自乗法で求めてやります(中央)。
すると各ピクセルが実空間でどの位置に対応しているかを計算することができるので、これを元にデータの焼き直しを行います(右)。
結果はごらんの通りで、もともと歪みが少なかった中心部分だけでなく、おおきく歪んでしまっていた端の部分までスポットが等間隔になるよう補正されています。
生データで見えている分解能の悪化によるスポットのにじみはどうしようもありませんが、少なくとも位置情報に関する信頼性は大幅に向上したと言えるでしょう。

なお、中心ほどスポットが強く見えるのは検出効率のムラに起因しています。
これについては、非干渉性散乱による検出効率のマッピングを行ってありますので、そのデータを利用すれば補正できるはずです。

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