2010年9月28日火曜日

T0チョッパー


ついにT0チョッパーの設置が完了しました。
こちらの不手際で色々と細かな問題は生じたのですが、何とか無事に据え付けられました。
あとは回転試験なのですが、目標の25Hzまで回転させられるものの基準信号に同期させようとすると24.95Hzで回転してしまうという謎の現象が起きています。
現在、原因を究明中です。

2010年9月17日金曜日

偏極ミラー設置など


今週はT0チョッパーの設置作業の合間を縫って偏極ミラーの設置を行いました。
このミラーはKURの日野准教授に作成していただいたもので、96%以上の偏極率で中性子のスピンを選別することができます。
通常、反射率計で偏極ビームというと磁性薄膜などに用いられますが、BL16では中性子スピンエコー法によるダイナミクス測定に利用することを検討しており、数ps~数ns程度の運動が捉えられるようになる予定です。


また、運転周波数の切り替えも行えるような回路の組み込みを行いました。
J-PARCでは25Hzでパルスビームが発生しますが、これを半分の12.5Hzで取り出すことができるようになります。
パルスビームの間隔が長くなると使える波長バンドが広くなるため、1度に広いQ空間が測定できます。
時分割測定のように、角度スキャンなしで広いQ空間の測定を行いたい場合に有効な測定モードです。

来週はいよいよT0チョッパーの据え付けと運転試験を行う予定です。

2010年9月13日月曜日

遮蔽体復旧


ちょっと間が空きましたが、引き続き工事を続けています。
今日は装置側の遮蔽体復旧工事を終えました。
本来は新しい装置本体への入れ替えが終わるまでは天井をあけたままにするつもりだったのですが、色々あって工場でちゃんと動作確認をすませてからこちらへ移設してくることになり、さっさと天井を閉じてしまうことにしました。
というわけで、少なくとも11月いっぱいまではARISA-IIのままで実験することになります。

ただし、色々と改造は加えていて、今日はT0チョッパーの設置作業も同時進行で行っていました。
作業の開始日ということで採寸と罫書きを行っていたのですが、こちらで把握していた寸法に間違いがたくさん見つかり冷や汗がでました。
ただ、何とかリカバリーできそうな感じで、今のところ作業は順調に進んでいます。
他にも細々と手を入れているのですが、それは別の機会にご報告します。