2009年10月23日金曜日

調整完了


約2週間のrun#26でしたが、加速機の方も非常に調子が良く、順調に機器を調整することができました。
グラフはNi薄膜からの反射率プロファイルで、だいたい10^-5を切るぐらいまで測定することができています。
ただ、まだバックグラウンドが高いので、来月のrun#27までに手を打つ予定です。

それともう1つ、これまで反射率の絶対値へ変換する際のfactorを定量的に決定することができていませんでしたが、それを解決するためのテストも行いました。
このグラフは定量的に求めたfactorから反射率の絶対値へ変換したデータで、反射率が1から落ちている上に異なる角度がうまくつながっているように見えます。
また、これまでは角度を変える際に検出器のスキャンを行う必要があったのですが、目的の入射角へ半自動的にゴニオメーター・スリット・検出器を移動できるようにプログラムを変更しました。
反射率への変換プログラムも整備しましたし、ユーザーの方へ使っていただく準備が徐々に整ってきています。

来月はヘビーユーザーの方に実際に使っていただき、問題点を洗い出していく予定です。

2009年10月14日水曜日

run#26開始


夏期シャットダウンが終了し、J-PARCが再始動を始めました。
BL16では、この夏に入れた機器の調整を行っています。
特に、長波長成分をカットするために入れたディスクチョッパーの効果は特に顕著で、図のようにチョッパーをONにすると3Å以下の領域で乗っていたバックグラウンドが劇的に減少しました(データは入射角0.6度でのNi薄膜からの反射率)。

run#26は10/22までの日程で、残りの期間はさらなる機器調整や検出器関連のテストを行う予定です。